SEED History & Future

消しゴムの「Rader」株式会社シードの公式ブログ。シードの歴史と新情報をいち早くお届けします。

消しゴムの「Rader」株式会社シードの歴史と新情報をいち早くお届けします。

消しゴムの品名はCROSS(クロス)です。Xの形からこの品名になったと思われます。薄いフィルムに4種のイラストが印刷されています。独特の味のある動物達が描かれており、ウサギとカメはおとぎ話からだと解りますが、残りの3つはどこから着想を得たのでしょうか。コブラ、サル、ネズミ、ウサギ、カメに、車を運転しているのはペンギンだと思うのですが、残りの2匹の動物が何なのか解りません。
CROSS
昭和47年(1972年)4月発売 クロス 20円
消しゴムサイズ 幅45mm×高さ23mm×厚み11mm
Xの柄に2色で押出し成形されたプラスチック消しゴムです。甘い香り付きです。この頃の消しゴムは、薄いフィルムに印刷し、裏面でのりを使って貼り合わせています。端までフィルムが巻かれているので、使う時にはフィルムをすべてはがさないと使えません。もったいなくて使えなかったのではないでしょうか。
 

消しゴムのスリーブ(巻紙)の角の切り落とし(角R)をつけるきっかけは、1985年に発売された新製品「Neo Radar(ネオレーダー)」の開発時であったことをお伝えしました。
NeoRadar
この「Neo Radar(ネオレーダー)」のスリーブ(ケース)は実用新案として登録されました。その内容は、消しゴムのスリーブに鉄板を挟んだ紙を使用することによって、マグネットシート貼りの製図用の机に消しゴムが吸着するので、作業中に消しゴムが転がってしまうことが激減し、作業効率を上げることができるというものでした。

鉄板を挟んだ紙でなくとも、マグネットシートのスリーブでも良さそうなものですが、天板に貼られているマグネットシートと反発し合って、吸着しませんでした。

さて、このネオレーダーは発売すると、製図用の机を使っている方々から大変良い評価をいただきました。皆さん、日頃から困っていたのですね。
ところが、一部の方からくっつかないというクレームが寄せられました。原因が分からなかったのですが確認してみると、スチール製のものに吸着しないということだったのです。消しゴムが吸着するのは消しゴムのスリーブにマグネットが付いているからだと勘違いされていたのでした。製図用の机は一般的ではないため、マグネットシートが貼られていることを知らない人が多かったのです。

そこで、今迄使用していたチラシに一文を追加しました。
NeoRadarChirashi1
赤で囲んでいる所です。「(注)相手側に磁性があれば吸着しますが、鉄板にはつきません。」
当たり前のことですが、確かに、説明がなければ普通はマグネットが付いているのは消しゴム側だと思い込みます。笑えるけれど笑えない、いろいろな角度から物事を見なければならないという教訓めいた一件でした。

このネオレーダーは製図用の消しゴムで硬めの方が使いやすいことから、レーダーの硬めのタイプ、「ハードレーダー」生地を採用していました。

※鉄板を挟んだ紙が生産されなくなった為「Neo Radar(ネオレーダー)」は廃番となりました。
※この実用新案は存続期間満了により権利は抹消されています。

発売当時、このようなイラストが流行していたのかどうか定かではありませんが、子供向けにしては大人っぽい柄ではないでしょうか。消しゴムの断面の形も楕円になっており、今の感覚で見てみるとデザイン化されていてオシャレな感じがします。
SURFING
昭和46年(1971年)6月発売 サーフィン 10円
消しゴムサイズ 幅50mm×高さ24mm×厚み9mm
消しゴムは楕円型の単色の押出し成形で作られています。イラストが印刷された薄いフィルムが胴にぐるりと巻かれて、フィルムは裏面でのりを使って貼り合わされています。写真ではフィルムが消しゴムの幅より短くなっていますが、これは時間が経った為にフィルムが収縮したことによります。甘い香りが付けられていますが、この時期の消しゴムは全て同じ香料が使われています


 

道路標識の消しゴムです。薄い胴巻きフィルムにひらがなで標識の説明が入っています。斜めストライプは横断歩道をイメージしているのでしょうか。
ROADMARK
昭和47年(1972年)9月発売 ロードマーク 20円
消しゴムサイズ 幅45mm×高さ23mm×厚み11mm
2色で押出し成形されたプラスチック消しゴムです。甘い香り付きです。胴にぐるりとイラストが印刷された薄いフィルムが巻かれています。フィルムは裏面でのりを使って貼り合わされています。端までフィルムが巻かれているので、使う時にはフィルムをすべてはがさないと使えません。もったいなくて使えなかったのではないでしょうか。

 

日本で発売されている日本ブランドの消しゴムは、そのほとんどが袋に入っていたり、フィルムで包装されています。海外では包装されていないものも多くありますが、シードの消しゴムも昔は包装されていませんでした。

レーダーを例にしてみると、最初は包装フィルム無しでした。
次に、白い消しゴムが汚れないように、セロハンで包装されました。(上段)
しかし、フィルムがはがしにくいことから、赤のカットテープを付け、はがしやすくしました。(中段)
その後、包装フィルムもセロハンからPPに変わり、カットテープも銀色になりました。(下段)
CutTape1
そして現在、カットテープは無くなりました。ほんのちょっとですが、カットテープを使わない分、地球に優しくなっています。
そのかわりにフィルムにミシン目が入りました。赤で囲んだ所にミシン目が入っています。カットテープのように、くるりとめくることもできますし、少し力を加え左右に曲げるようにすると、ぱちっとフィルムがはじけて、頭の部分だけフィルムを取ることができます。

この便利なミシン目について、シードは特許を取得しています。
CutTape2
こんな小さな消しゴムの、さらに小さな包装フィルムのミシン目にも、シードの特許と技術が詰まっているのでした。

※消しゴムの種類によっては、ミシン目を付けずに、切り口だけ付けるものもあります。

↑このページのトップヘ