SEED History & Future

消しゴムの「Radar」株式会社シードの公式ブログ。シードの歴史と新情報をいち早くお届けします。

2017年06月

こちらはネズミ(?)と思われる動物がスカイダイビングをしているイラスト入の消しゴムです。消しゴム本体に印刷されている訳ではなく、胴巻きされているフィルムへの印刷になります。
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昭和46年(1971年)5月発売 品名は不明 50円
商品サイズ 幅38mm×長さ51mm×厚さ14mm
胴にぐるりとイラストが印刷された薄いフィルムが巻かれています。フィルムは裏面でのりを使って貼り合わされています。
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消しゴムは3色カラーのプレス成形で作られています。
現在のレーダーS-200(200円)位のボリュームがある大きな消しゴムです。
この消しゴムで文字を消そうとすると、胴に巻かれたセロハンのような薄いフィルムが邪魔になって使えません。フィルムをはがすと、イラストが無くなってしまいます。当時の子供達はどうやって使っていたのでしょうか。食品系ではない甘い香りがついています。


1956年9月にプラスチック消しゴムの生産を始めて61年になりますが、全てが事務用だったわけではありません。子供達の夢や、当時の世相を反映した消しゴムもあります。

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昭和45年(1970年)6月発売 ボウリング 20円
商品サイズ 幅16mm×長さ92mm×厚み10mm
フィルム包装はありませんでした。

当時はちょうどボーリングブーム、高度経済成長時代後期の消しゴムになります。
消しゴムはプレス成形で3色のカラーリング。中央の消しゴムですが、左側の薄いピンク部分、元は白です。消しゴムに含まれる可塑剤の影響で半透明の濃いピンク部分の顔料が移り染まっています。47年間の時間の流れを感じさせますが、鉛筆の文字は問題なく消す事ができます。甘い香りがついています。
 

大判サイズが欲しい!! 皆様の熱いご要望にお応えして「イロプラ600 クリア」本日より出荷開始致します!
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イロプラ600 クリア サイズ:160×80×厚さ5mm、600円(税抜)

お湯でやわらかくなるねんど「イロプラ」は昨年夏に発売してから、約1年。おかげさまで、大変好評をいただいております。今回は、一番人気のあるクリアを大判にして通常サイズよりお得価格で皆様にお届けです。 
大きめの型どりにも
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作品をたくさん作りたい時にも、オススメです。
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1968年発売当初「Radar(レーダー)」はS-20(20円)、S-30(30円)、S-50(50円)でした。真っ白な消しゴム本体に青のスリーブ(巻紙)、フィルム包装はありませんでした。
その後、消しゴム本体に印刷が入りました。
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上段は白い消しゴムに黒で印刷されるようになってからのS-30です。(転写ではありません)
下段はS-20(20円)が値上げされて、S-30 (30円)になってからのもの。フィルム包装され、印刷はカラー転写になっています。中央の四角に入っているアルファベットはSEEDでした。
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その後、写真上段、中央の四角に入っているアルファベットの書体が変わり、SEEDのEEの上下にラインが入ったロゴになります。1983年(昭和58年)からスリーブにJISマークが入りました。スリーブに角の切り落とし(角R)が入るのは1984〜85年(昭和59年〜60年)にかけての生産品からになります。写真中段、1987年(昭和62年)ロゴを変更。写真下段、2色印刷が1色印刷になりました。現在は初代と同じ真っ白な消しゴムで印刷はありません。

シードは世界で最初に修正テープを発明し、世界特許を取得しました。
この修正テープの発明者は玉井繁(現・シード14代目社長)です。

修正液は1970年代後半頃から日本でも本格的に普及し、オフィスでも使用されるようになりました。当時一般的だったのがボトルタイプ(いわゆるマニキュアタイプ)です。主にアメリカからの輸入品と日本のメーカーの2社のブランドが競っていました。

日本の文具メーカーも修正液の市場に相次いで参入しました。シードは1982年9月にボトルタイプの修正液の発売を開始しました。
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製造設備を持っていないシードは、日本のメーカーにOEM生産を依頼したのですが、仕様が全く同じで差別化はなされておらず、印刷のデザインが違うだけというものでした。ボールペン等の文字を消す為の消しゴム「砂消し」と用途は同じなのですが、結果は惨敗、修正液は全く売れませんでした。

「販売力のないシードは他社と同じものを作ってもダメだ。他社にない新しいもので勝負し、修正液を見返してやる!」この強い思いが、修正テープの発明に繋がったのです。



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