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消しゴムの「Rader」株式会社シードの公式ブログ。シードの歴史と新情報をいち早くお届けします。

タグ:ネオレーダー

消しゴムのスリーブ(巻紙)の角の切り落とし(角R)をつけるきっかけは、1985年に発売された新製品「Neo Radar(ネオレーダー)」の開発時であったことをお伝えしました。
NeoRadar
この「Neo Radar(ネオレーダー)」のスリーブ(ケース)は実用新案として登録されました。その内容は、消しゴムのスリーブに鉄板を挟んだ紙を使用することによって、マグネットシート貼りの製図用の机に消しゴムが吸着するので、作業中に消しゴムが転がってしまうことが激減し、作業効率を上げることができるというものでした。

鉄板を挟んだ紙でなくとも、マグネットシートのスリーブでも良さそうなものですが、天板に貼られているマグネットシートと反発し合って、吸着しませんでした。

さて、このネオレーダーは発売すると、製図用の机を使っている方々から大変良い評価をいただきました。皆さん、日頃から困っていたのですね。
ところが、一部の方からくっつかないというクレームが寄せられました。原因が分からなかったのですが確認してみると、スチール製のものに吸着しないということだったのです。消しゴムが吸着するのは消しゴムのスリーブにマグネットが付いているからだと勘違いされていたのでした。製図用の机は一般的ではないため、マグネットシートが貼られていることを知らない人が多かったのです。

そこで、今迄使用していたチラシに一文を追加しました。
NeoRadarChirashi1
赤で囲んでいる所です。「(注)相手側に磁性があれば吸着しますが、鉄板にはつきません。」
当たり前のことですが、確かに、説明がなければ普通はマグネットが付いているのは消しゴム側だと思い込みます。笑えるけれど笑えない、いろいろな角度から物事を見なければならないという教訓めいた一件でした。

このネオレーダーは製図用の消しゴムで硬めの方が使いやすいことから、レーダーの硬めのタイプ、「ハードレーダー」生地を採用していました。

※鉄板を挟んだ紙が生産されなくなった為「Neo Radar(ネオレーダー)」は廃番となりました。
※この実用新案は存続期間満了により権利は抹消されています。

消しゴムのスリーブ(巻紙)の角の切り落とし(角R)をつけるきっかけは、とある新製品の開発時に遡ります。

1985年に発売された新製品の名前は「Neo Radar(ネオレーダー)」
NeoRadar










当時、今のようなパソコンやCAD(キャド)の無い時代、設計図等の図面は製図用の机で作図されていました。机の天板表面にはマグネットシートが貼られており、天板は角度を変えることができます。図面はトレーシングペーパー等の薄い紙に製図用の鉛筆やシャープペンシルで描きますが、紙は磁性を利用して動かないよう金属の薄い板で固定します。
鉛筆を使うので消しゴムは必需品ですが、普通の机と違い、天板が傾いているため消しゴムが転がりやすく、不便だとの声が 多く寄せられていました。

NeoRadarChirashi2

天板にくっつく金属で消しゴム用の受け皿を作って、その上に消しゴムを置いてみましたが、天板の角度を変えると消しゴムが落ちてしまいます。そこで、紙ではなく図面を固定させる金属の薄い板をスリーブにしてみました。天板の角度を変えても、消しゴムはくっついて落ちません。

しかし、金属のスリーブだと細かな印刷ができませんし、費用もかかります。何かいい方法はないかと、取引先の印刷屋さんに相談した所、コート紙に薄い鉄板を挟んだ紙を見つけて来てくれたのです。表面は紙なので、普通のオフセット印刷ができます。そして、普通に見ただけでは消しゴムがくっつく理由が解らない点もユニークです。スリーブには、この紙を使用することが決まりました。

ところが、実際にスリーブを作り消しゴムとして使ってみると、消しゴムが折れるのです。考えてみれば、紙ではなく鉄板です。しかも薄い鉄板なので刃と同じです。皆で、解決策はないかと頭を悩ませていました。そんな時、前述の印刷屋さんが「いいものができましたよ」と持って来てくれたのが、角の切り落としをした、いわゆる角Rをつけたスリーブだったのです。

1985年1月に発売された「Neo Radar(ネオレーダー)」は、日本で最初に(たぶん世界でも最初だと思うのですが確証はありません)角Rがついたスリーブの消しゴムです。

看板商品の「Radar(レーダー)」も同時期から角Rがついたスリーブに替わっていきました。

S-50JIS

※鉄板を挟んだ紙が生産されなくなった為「Neo Radar(ネオレーダー)」も廃番となりました。


 

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